シナリオを科学する エモい研究所

シナリオ分析や表現を考える。打てないのはベンチがアホなわけではない。

誰も眠らない森(映画)

誰も眠らない森(映画)

 

メインプロット 殺人鬼兄弟の潜む森からの脱出

サブプロット 主人公女子の成長

 

〇第一幕(舞台のセットアップと恐怖のサスペンド)

0min-3min 建物に当直する警察官、不審な穴に近づき引き込まれる。

(冒頭のキャッチ)

3min-

・デジタル依存症のキャンプに参加する若者たち

(スマホを回収する流れで点呼、人物紹介)

・夜中、建物、穴に引き釣り困れる少女

(サスペンド、恐怖の宙吊り状態1)

12min- ハイキングに出発する一行

・鹿の死骸を発見

(サスペンド、恐怖の継続)

24min- 夜、焚火を囲い、キャラクターの過去を語る

(サスペンド、恐怖の宙吊り、なんだネコか演出)

 

〇第二幕(第1T/P、殺人鬼との追いかけっこ開幕)

30min- おっぱじめるカップル、独りになった男性killed

37min- 行方不明の男性を探しに別行動

(第一ミッション発生 行方不明者の捜索)

45min- 殺人鬼と遭遇、指導員死亡、

(第一ミッション終了 協力者の死亡、展開は悪化し、森を逃げ回る主人公)

・はぐれた女子死亡、男性が逃げ込んだ教会神父死亡

(第二ミッション はぐれた男性の教会への逃亡と失敗)

(サスペンド、恐怖の宙吊り)

62min- 逃げ込んだ小屋で殺人鬼の正体を知る

(回想の中でタイトルの意味回収、問題解決へのヒントを得る)

 

〇第三幕(第二T/P、殺人鬼との対決、脱出)

72min- 携帯を手に入れるため殺人鬼の家に戻る

(ラストミッション発生 殺人鬼との対決)

1h19min- 男性死亡、携帯電池切れ、地下室に高速される主人公

(ラストミッション進行 一度中断、失敗)

1h25min- 主人公少女 小屋を脱出、殺人鬼をkill

1h35min- さらに殺人鬼をkill 森から脱出

 

〇プロット所感

 メインプロットはきれいな三幕構造。サブプロットは主人公女子=ファイナルガールの成長。サブプロットについてあまり集中して観てなかったので見逃したかも。ぽっちゃりゲーマほ男子と首飾りとフラッシュバックの回想を挟みながらサブプロット進行、ゲーマー男子死亡の際のやりとりで葛藤を乗り越え、ただ小屋から脱出するのではなく、殺人鬼をkillしてから脱出という流れは理解できた。

 

〇感想

 デジタルデトックスのキャンプ参加者が殺人鬼に次々襲われるという設定に惹かれて視聴。デジタル依存症云々はほとんど飾り、面白いと思ったところは、協力者だったひとが敵対者に(神父、小屋のおやじ)のパターンが二つあったということ。前者は本性現しのオーソドックス型、後者は誤射の隠蔽のためのしょうがなく型。前後編型の映画の前編だったので、後編でファイナルガールの成長なんかが見れるのかもしれない。構成としてはまとまっているので、後半はスルーして、これにて〆。